freee会計を導入する法人にお勧めの料金プランはこれだ!
freee会計のプランは、大きく分けて2つの種類に分かれています。
個人事業主向けに用意されたものと、法人向けに用意されたものです。
この2つに分かれている理由は、個人事業主と法人では、会計ルールや税務的な取り扱いが違うからです。
今回はfreee会計を数多く導入してきた私の視点から、法人を運営されている方が、どのプランを選べば失敗しないか詳しく解説したいと思います。
法人の方向けには、
- ミニマム
- ベーシック
- プロフェッショナル
- エンタープライズ
と、4つのプランが用意されていますが、私がおすすめするのは、
【ベーシックプランを選び、無料お試しプランで1ヶ月間試してみる】です。
これは、業種を問いません。
なぜ、ベーシックプランを選び、必ず無料お試しプランをおすすめするのか説明していきます。
1. freee会計のプランの種類
法人向けのfreee会計には4つの有料プランと2つの無料プランが用意されています。
有料プランの中で「エンタープライズ」は比較的大きい企業向けに用意されているので、今回は対象から外して説明していきます。
「ミニマム」「ベーシック」「プロフェッショナル」で、それぞれで出来ること、出来ないことをまとめていますのでご参照ください。
<有料プラン>
ミニマム | ベーシック | プロフェッショナル | エンタープライズ |
2,380円/月 | 4,780円/月 | 47,760円/月 | 見積り |
23,760円/年 | 47,760円/年 | 477,600円/年 | 見積り |
ただ、年払いプランを選んだ場合、途中解約すると返金がないことに注意しましょう。
1つでも該当すると「ベーシックプラン」を推奨。
まずは、freee会計で何をしたいかについて、下のリストの内当てはまるものがあるかチェックしてみましょう。
- 取引先が複数あり売掛金・未収金の入金管理をしたい方。
- 支払先が複数あり支払管理をしたい方。
- 売上の分析をしたい方。どの取引先が売上の何パーセント占めているのか、どの商品が売れているのかなど。
- 費用の分析をしたい方。どの取引先への支払が多いのか、何に対する支出が多いのかなど細かく分析したい方。
- 資金繰り表を作成しシミュレーションしたい方。
- 複数店舗や部門があり店舗や部門ごとに数字をとらえたい方。
- 複数社員がいて、オンラインで簡単に経費精算をしたい方。
- freee人事労務(給料ソフト)を使いたい方。
- 毎月の売上や利益など数字を早くとらえて経営の役に立てたい方。
上記の内、一つでも該当するものがあればベーシックプランをおすすめしています!
こちらのプランを基準に、各プランの特徴を抑えていきましょう。
ベーシックプランから見た各プランの特徴
ベーシックプランを基準に、ミニマムプランではできないこととプロフェッショナルプランでできることをまとめています。
ミニマムプランで出来ないこと
- 使用できるメンバーの上限が3人のため、4人以上での作業が出来ない。4人目以降のメンバー追加もできない。
- 電話サポートが受けられない。
- 定期的に発生する請求書をあらかじめ設定し周期毎に、自動で請求書を作成できない。
- 作成済みの複数の見積書・納品書の内容を元に、合算請求書を発行できない。
- 請求書の一括メール送信や一括郵送ができない。
- 選択した複数の請求書について、PDFファイルとして一括ダウンロードをすることができない。
- 収益レポート・費用レポートが作成されない。
- 入金管理レポート・支払管理レポートの年齢表機能が利用できない。
- 総合振込ファイルが出力されない。
- 振込依頼のインターネットバンキングへの送信が出来ない。
- 資金繰りレポートでシミュレーション機能が利用できない。
- 集計表が作成されない。
- 日次残高推移表が作成されない。
- 電子帳簿保存機能が使用できない。
※電子帳簿保存法とは、紙のレシートや請求書などについて、一定の要件を満たしてスキャンすることで原本を破棄できるようになる。
- 経費精算機能が使用できない。
※経費精算機能とは、煩雑な経費精算をオンラインでカンタンに終えることができ、そのまま帳簿付けを行うこともできます。電子帳簿保存機能と組み合わせることで、レシート類の原本の保管も不要になります。 - freee人事労務へ、経費精算の内容を給与明細に追加することができない。
プロフェッショナルプランで出来ること(ベーシックプランに追加される機能)
- 使用できるメンバーの上限が10人で、それ以降は1人600円で追加できる。
- カスタム権限管理(人や業務ごとの権限の設定)が無制限(ベーシックプランは2つまで)に作成できる。
- 仕訳承認・仮締めができる。
- 予算・実績の対比管理をすることができる。
- 部門の階層を5階層まで設定可能であり、親階層1部門あたり子階層が100部門まで設定できる。
- 自社の部門が増えてきて各部門ごとの損益をしっかり管理したいときに共通経費などを配賦計算ができる。
- フォームで定められた情報を入力しておくことで、そのファイルから請求書や見積書などの書類を一括で登録することができる。
- freee人事労務で給与を確定し、連携する取引について、事前にfreee人事労務の部門とfreee会計の部門タグをマッピングさせることで、部門タグごとに未決済取引を作成することができる。
- 経費の承認フローなど申請経路の決定ができる。
- 担当者が受け取った請求書から経理担当へ支払いの依頼を行うまでの業務フローを効率的に行うことができる。
- 請求書等の作成を承認制にすることができる。
- 社内独自の業務フローを申請から承認まで作成することができる。
- 取引先ごとの「支払サイト」「入金サイト」を設定できる
- 振込時の先方負担手数料の自動計算をしてくれる
- セグメントという新しい軸のタグを使用できる
ミニマムプランに向いている法人は?
- 自分を含め3人までしかfreeeの作業をしない。
- 収入の取引件数も少なく、入金管理が必要ない。
- 支払件数も少なく、支払管理が必要ない。
- 社員も少なく経費精算を必要としない。
- 経営分析とか必要なく、取引数が少ない。
プロフェッショナルプランにむいてる法人は?
- 経営計画書などが有り、予算と実績を管理したい。
- 同じ地域に店舗が多く複数階層で部門管理を行い、部門ごとに損益を把握したい。
- 複数人でfreee会計の作業を行い。それぞれに作業できる範囲の権限を持たせたい。
- 請求等、経費など業務の承認フローを作成したい。
2. なぜ、必ず無料お試しプランをすすめているのか
どのプランでも無料お試し期間が1ヶ月ありますので、必ず試して頂きたいと思っています。
詳しい理由については、freee会計のプラン徹底比較【個人事業主編】で記載している「無料お試しプランをおすすめする理由」をぜひご参照ください。
▼freee導入支援ガイド:個人事業主がfreee会計を初めて使う場合、失敗しない料金プランはこれ!
3. まとめ
法人を設立し今後の成長を考えていくならベーシックプランが一番、費用対効果が高いと思います。
- 収益レポートで売上を毎月しっかり確認し、費用レポートで支出を細かくチェックする
- 入金管理レポートや支払管理レポートでは一目で残高が分かるので、入金管理シートや支払の管理表を作成する
など、独自で何らかの管理表を作成する場合の二重入力の手間が省けます。
複数のシステムやPC上に様々なデータが散逸する管理の手間やチェック作業の時間などを考えると、ベーシックプランを選んだ場合、時間が大幅に削減されたり、ミス防止にもつながったりしますので、業務効率という点においても効果は高いといえるでしょう。
また、経営財務コンサルタントでもある私の視点から述べさせていただくと、売上の分析、経費の効果分析などができないのは、経営判断を行うのに致命的だと言わざるをえません。
そのためにも、ベーシック以上のプランを選ぶことはマストだと思います。
複数の事業や複数の店舗を経営されている場合など、部門(店舗)ごとに損益を把握することはとても大事です。
出来ることなら部門(店舗)ごとに管理し、利益が出ている部門や赤字の部門など、どこに問題があるか見える化を図りたいものです。
なお、より複雑な部門(店舗)管理をしたい場合は、アップグレードしプロフェッショナルプランを検討してもいいかもしれません。
ちなみに、プロフェッショナルプランではベーシックプランの機能は全て使用できます。
ここまでで、私がfreee会計をはじめようとする法人の方に、
【ベーシックプランを選び、無料お試しプランで1ヵ月間試してみる】
をおすすめする理由がご理解いただけたでしょうか。
エスアンドシーでは、クラウド導入のご相談を承っております。遠隔でのサポートも可能ですので、ぜひお気軽にお声がけください。