freee会計で売上・仕入を最も効率的に帳簿付けするならこれ!

この記事の監修

伊藤桜子

伊藤会計事務所 税理士 伊藤桜子

1990年 神戸大学法学部卒業。神戸市役所勤務、税理士事務所勤務を経て、2008年 福岡市中央区薬院にて伊藤会計事務所開業。
顧問先の100%黒字化を目指して、数値の早期化に取り組んでいる。DXによる業務改善を推進し、ペーパーレス、記帳代行業務の製販分離、クラウド会計の導入、kintoneによる業務一元管理などを実現してきた。
資金調達、税務相談、経理サポート、場所の提供(コワーキングスペース)など創業期に抱える問題を解決できるサービスも提供している。

「シェアNo.1のクラウド会計ソフト」

「日々の経理や決算もまとめて効率化!」

「初心者でも簡単操作。」

と謳われる、freee会計。

その言葉を目にして試しに利用してみたものの、インストール型の他社会計ソフトに慣れている方などは いまいち使い方が分からなかったり、『本当に効率化できているのかな?』と不安になって導入を断念される方も少なくないのではないでしょうか。

freee会計は、運用次第で「使いやすい・使いにくい」が紙一重です。

ひとつの会計資料でも、freee会計にインプットする方法は複数あるため、そのどれを選択するのかが会計入力効率化の要となります。

 

このブログでは、そんな方々向けに、実際に会計入力に利用する証憑や、レジなどの他社システムを活かし、最も効率的で、手元の会計資料に適した使い方・入力方法をご案内します。

これからfreeeの導入を本格的に・効率的に進めたい方や、またはfreeeの導入支援を行っている認定アドバイザーの皆様も是非ご参考いただけますと幸いです。

 

こちらのブログは「売上・原価編」となっております。

その他の資料については、また以下のブログでご紹介しています。ご参考ください。

freee会計で現預金を最も効率的に帳簿付けするならこれ!
freee会計で現預金を最も効率的に帳簿付けするならこれ!

 

3 売上 の入力

売上の会計入力をfreeeで行う場合、売上元のデータの形式によって入力方法を判断します。

売上フローチャート

3-1 連携による自動計上

freeeに連携できる販売管理システム・決済システムを利用している場合

freee会計は、さまざまな外部サービスとの連携が可能です。連携できる外部サービスを利用している際は、「freeeアプリストア」や「口座の一覧・登録」より連携しましょう。

おすすめfreee会計連携アプリ

freeeアプリストア

freeeアプリストアでできること

freeeヘルプセンター:外部サービスの売上データや利用履歴を取り込む

 

メリット

①日々の売上データや決済時のデータが自動的にfreee会計に計上される

連携をすることで自動的に売上データが仕訳に起き、試算表に反映されます。よりリアルタイムな数字の把握が可能です。

②日々の売上管理から入金までの経理処理をスムーズに行うことができる

外部システムによっては、売上の発生情報だけでなく決済情報まで連携できるものもあります。

 

3-2 エクセルインポート

販売管理ソフト(freeeとAPI連携できない)を利用している場合
Excelで売上管理をしている場合

freeeにAPI連携できない販売管理ソフトを利用している場合でも、ExcelやCSV形式で売上の一覧データが出力できるのであれば エクセルインポート を利用しましょう。

また、Excelにて売上管理を行っている場合も同様です。

freeeヘルプセンター:Excel・販売管理ソフトからデータを取り込む(エクセルインポート)

 

メリット

①原始データをそのまま取り込めて転記作業が不要

freeeでは柔軟にExcelを取り込んでそのまま取引・仕訳に起こすことができます。

②大量のデータも一括で取り込める

データの数が多くても一括で取り込むことができます。

 

3-3 請求書との連携による自動計上

freeeで請求書を作成している場合

freee会計で請求書を作成すると、発行時に自動で売上も計上されます。freee上で請求から入金管理、会計入力までを一元管理することが可能です。

freeeヘルプセンター:請求書・納品書・見積書を作成する

 

3-4 連続取引登録

手動で売上取引を複数登録する場合

手動で複数登録する場合は、「連続取引登録」を利用しましょう。

freeeヘルプセンター:取引を高速で登録する(連続取引登録)

 

メリット

①手動の中では一番高速で取引を登録できる

様々な入力方法がある中で、もっとも素早く入力できます。

②従来の会計ソフトと同じような操作感

テンキーで入力を進めていくことができるので、従来の会計ソフトのように入力ができます。

 

4 仕入(原価) の入力

仕入フローチャート

4-1 連携による自動計上

freeeに連携できる支払管理ソフトを利用している場合

売上の際と同様に、連携できる外部サービスを利用している際は、「freeeアプリストア」より連携しましょう。

自社開発のシステムをAPI連携することも可能です。

詳しくは 3-1 連携による自動計上(売上) をご覧ください。

 

4-2 エクセルインポート

Excelで支払・原価管理をしている場合
販売管理ソフト(freeeとAPI連携できない)を利用している場合

freeeにAPI連携できない支払管理ソフトを利用している場合でも、ExcelやCSV形式で原価の一覧データが出力できるのであれば エクセルインポート を利用しましょう。

また、Excelにて支払管理を行っている場合も同様です。

freeeヘルプセンター:Excel・販売管理ソフトからデータを取り込む(エクセルインポート)

 

メリット

①原始データをそのまま取り込めて転記作業が不要

freeeでは柔軟にExcelを取り込んでそのまま取引・仕訳に起こすことができます。

②大量のデータも一括で取り込める

データの数が多くても一括で取り込むことができます。

 

4-3 支払依頼を利用した自動計上

freeeで支払依頼(ワークフロー)を利用している場合
(※ 法人 プロフェッショナルプラン・エンタープライズプランのみ)

freeeでは、従業員が受け取った請求書から経理部が行う支払いまでの、一連の業務フローを効率的に行う支払依頼機能があります。

申請 → 承認 → 取引登録 → 支払登録

をfreee上で一元管理できます。

freee:ワークフロー 「支払依頼」

freeeヘルプセンター:経理担当者に支払を依頼する(支払依頼)

 

4-4 ファイルボックス

支払管理を行っていない & 請求書をfreee上に保管したい場合

支払の管理をおこなっていない場合の請求書の手入力の方法は複数ありますが、freee上で請求書を保管したい場合は、「ファイルボックス」を利用しましょう。

freeeヘルプセンター:レシート類の取り込み機能(ファイルボックス)について

freeeヘルプセンター:取り込んだレシート類を帳簿付けする

 

メリット

①freee会計上で請求書を見ながら会計入力をすることができる

請求書をスキャンなどでデータ化して取り込むことで、手元に原本がなくても会計入力を進められます。スマートフォンからのインポートや、Dropboxとの連携による一括インポートも可能です。

②取引に証憑が紐づくので、後から仕訳を見返す際に便利

試算表や仕訳帳から取引の詳細を開くと、実際に添付した請求書を見ることができます。仕訳のチェックや証憑の管理に最適です。

 

4-5 連続取引登録(手入力)

支払管理を行っていない & 請求書をfreee上に保管しない場合

請求書の手入力のうち、freee上での請求書の保管をしない場合は、「連続取引登録」より手動で取引を入力していきましょう。

freeeヘルプセンター:取引を高速で登録する(連続取引登録)

 

まとめ

freee会計を利用する際は、手元にある証憑ごとに最適な入力方法が異なります。最適な使い方を用いることで、効率化を図り、さらに今後の試算表上での分析でも役立ちます。

売上や仕入・原価の場合、最適な方法で計上することにより、債権管理や債務管理をfreee上で行うことができます。また、資金繰りや総合振込データの作成など、freee上での一元管理が可能となるのです。

原始データの形式に合わせて、入力方法を精査しましょう。

その他の資料については、また以下のブログでご紹介しております。

 

freee会計で現預金を最も効率的に帳簿付けするならこれ!
freee会計で現預金を最も効率的に帳簿付けするならこれ!