freee for kintoneの評判が少ないので調べてみた!
クラウドサービスを利用しているとコレとコレ一緒に管理したいと思うのは自然なことだと思います。
特にfreeeは他のクラウドサービスと積極的に連携できるようになっているので、他のクラウドサービスと組み合わせて管理したい欲求は高まる一方だと思います。
そんなfreeeと、様々な業種に沿った入力フォームが作成できてデータの管理ができるKintoneを連携することが可能なプラグインが存在します!
freee for kintoneという名前のそのプラグインのヘルプページ等は多いですが、いかんせん利用者の声がなかなか見つかりません。
そこでfreee for kintoneについて自分なりに調べてみました、その実態と使い勝手をまとめましたので最後までご一読ください。
freee for kintoneとは
Kintoneとは
はじめに、Kintoneとはサイボウズ株式会社が提供しているWebデータベース型の業務アプリ構築クラウドサービスです。
小難しい単語が並んだのでここでは「ExcelやAccessがクラウドになった」ぐらいの認識で問題ありません。
Kintone最大の特徴は、プログラミングをせずに様々な業務に合わせてデータベースと入力フォームが作成できるという点です。
この画面は実際のKintoneのアプリ作成画面です。
左側の項目を右側にドラッグ&ドロップすることでアプリを自由に作成することができます。
このように作成したアプリと、freee会計の見積書や請求書といった機能を連携していく形になります。
簡単に様々な用途のアプリが作成でき、なおかつ基本料金が低額なのでクラウドサービスを導入しようと検討したときによく名前があがるサービスとなっています。
また近年では大阪府と連携し新型コロナウイルス対応状況管理システムを作成したことで、ニュースにも上がったので名前を目にした方も多いのではないでしょうか。
freee for kintoneとは
freeeのアプリストアをご存じでしょうか?
freeeと他社サービスを簡単に繋ぐアプリケーションを多数掲載しているところです。
Kintoneにも同じようなサイトがありまして、そこにfreee株式会社が提供しているWebアプリケーションが「freee for kintone」です。
機能は単純で「freee会計とKintoneを連携させることができる」これに尽きます。
機能の詳細は後述いたします。
freee for kintone自体の価格は無料です。
しかし利用に以下の条件があります。
- freee会計はプロフェッショナルプラン以上
- Kintoneはスタンダードコース以上
freee会計のプラン料金については過去のブログを参照してください。
ちょっとfreee会計側のハードルが高いですね。
▼freee会計を導入する法人にお勧めの料金プランはこれだ!
freee for kintoneの機能詳細
freee for kintoneでできること
公式ページからの抜粋ですが、freee for kintoneの機能は以下のとおりです。
・freee会計勘定科目、税区分、取引先、部門、メモタグ、セグメント、経費科目、口座をkintoneに連携
・kintoneのレコードからfreee会計取引先の新規登録(更新)
・kintoneのレコード情報からfreee会計メモタグの新規登録(更新)
・kintoneのレコード情報からfreee会計セグメントの新規登録(更新)
・kintoneのレコード情報をfreee会計見積書に連携
・kintoneのレコード情報をfreee会計請求書に連携
・kintoneのレコード情報をfreee会計経費精算に連携
・kintoneのレコード情報をfreee会計ファイルボックスに連携
・kintoneのレコード情報をfreee会計取引に連携
・kintoneのレコード情報を取引の+更新(指定日での経過勘定の振替)に連携
・kintoneのレコード情報をfreee会計振替伝票に連携
・kintoneのレコードにfreee会計試算表を連携
・kintone1サブドメインとfreee会計複数事業所を連携
基本的にはfreee会計の〇〇とKintoneのアプリを連携できますといった内容なのですが、最後の「kintone1サブドメインとfreee会計複数事業所を連携」だけ特殊なのでもう少し詳しく記述します。
kintone1サブドメインとfreee会計複数事業所を連携
Kintoneと契約する際“サブドメイン”というものを登録します。
これは契約者がKintoneのサービスを使える部屋番号のようなもので、1契約につき1サブドメインを登録してKintoneを活用していきます。
Kintoneのサブドメインに対しfreee会計は、1アカウントで自分で作成した事業所や招待された事業所など複数の事業所を管理することが可能です。
上記のKintoneの1サブドメインと、freee会計の複数事業所を連携することが可能という文面になります。
複数の事業所を1つにまとめてデータが混在しないのかという不安がでてくるかもしれませんが、その辺も回避する「スペース」という機能がKintoneには用意されています。
「スペース」はサブドメインという部屋の中にさらに小部屋を作成するといった機能で、その1スペースに1事業所を連携させることで複数事業所をKintoneの中で個別に管理することが可能です。
freee for kintoneでできないこと
では逆にfreee for kintoneでできないことは何なのか、こちらも公式ページから抜粋します。
・freee会計 が非対応の機能
・freeeAPI が非対応の機能
・ゲストスペースでの利用
凄くざっくりとした書き方になってしまっているので個別に解説いたします。
freee会計 が非対応の機能
当たり前といえば当たり前ですが、freee会計と連携するのでfreee会計が対応していない機能はfreee for kintoneでも利用できません。
freeeAPI が非対応の機能
freee for kintoneはfreee APIを利用してKintoneとfreeeを連携しているので、freee APIにて実装されていない機能は実行できません。
しかし今後freee APIのアップデートでできるようになる可能性もあります。
できないことができるようになる可能性をもてるというのもクラウドサービスの利点ですね。
具体的にできないことは大きく分けて以下の3つです。
- 取引先コードの更新
- Kintone からの freee会計 請求書・見積書・取引・振替伝票・取引の+更新・経費精算の更新
- freee会計 で編集した請求書・見積書・取引の金額のkintoneへの反映
ゲストスペースでの利用
Kintoneのサブドメインの説明をした際、スペースの説明も少し書きましたがそのスぺースにも特殊なものがあります。
Kintoneは組織外の人にも触ってもらえるようにゲストアカウントを発行できます。
そのゲストアカウントがKintoneを活用できるようになる場所が「ゲストスペース」です。
ゲストアカウントもゲストスペースも利用範囲が絞られていますが、freee for kintoneも利用範囲外となっています。
しかし、この点に関しては顧客情報流出等の事故を未然に防ぐ意味でも組織内にのみfreeeと連携可能という仕様はプラスにとってもいいと思います。
freee for kintoneの注意点
自動連携ではない
freee for kintoneは自動で連携できません。
Kintone側でボタンを押す等のアクションを起こすことで連携します。
freeeを更新してKintoneを更新しない等のデータの不一致や、更新したfreeeのデータを更新していないKintoneのデータで上書いてしまうなどの事故が起こる可能性があります。
うまく運用するにはfreee会計とKintoneのどちらの知識も必要
プログラミングの知識がなくても導入できるfreee for kintoneですが、連携するために項目をそろえたりする必要があるので、業務フローを組み立て、うまく運用していくにはfreee会計とKintoneの知識がある程度必要になってきます。
まとめ
Kintoneは自由度も高く様々な業務に合わせて運用できるので、入力フォーマットをKintoneへ集約することで入力ミスや漏れの防止にも繋がります。
freee for kintoneはクラウド会計ソフトとクラウド業務改善プラットフォームをプログラミングなしで連携できる画期的な仕組みだと思います。
しかし費用対効果を体感するためにはfreeeとKintone双方の長所を発揮させる発想次第です。
弊社にはfreeeとKintoneの双方に詳しいスタッフが在籍しておりますので、
- freee for kintoneをもっと詳しく知りたい!
- 専門家に相談しながら進めたい!
とお考えの方は、一度弊社にお問合せください。
freee for kintoneを有効活用するためのサポートをさせていただきます。
参考サイト
▼Kintoneの紹介ページ